蚊による過敏反応は、大きく分けて二つの病態が存在する。一つは、刺された部位を中心に局所的な激しい炎症や浮腫(むくみ)を引き起こす「スキート症候群」だ。小児や近年屋外活動が増えた成人にも多く見られ、刺された腕や脚全体が丸ごと腫れ上がるような激しい局所反応が特徴である。
一方で、より警戒を要するのが「蚊刺過敏症」と呼ばれる全身性の重篤な疾患だ。これは単なるアレルギーの枠を超え、刺された後に高熱、リンパ節の腫脹、肝機能障害などを伴い、生命に関わる事態に陥る危険性を秘めている。両者は初期の見た目が似ていることもあるが、全身症状の有無が大きな鑑別点となる。