ルビーとサファイアの違いとは?同じ鉱物なのに名前が変わる理由

ルビーとサファイアの違いとは?同じ鉱物なのに名前が変わる理由

ルビーとサファイアの違いとは?同じ鉱物なのに名前が変わる理由について知っておくべき 注意点を分かりやすく解説いたします。

宝石店で並ぶ鮮烈な赤と静謐な青を見比べても、それらが兄弟どころか「一卵性の双子」のような関係にあるとは直感的に信じがたいかもしれません。しかし、宝石鑑別において双方は完全にひとつのグループ、すなわちコランダム(鋼玉)に属します。

コランダムの主成分は、極めてシンプルな酸化アルミニウム結晶(Al₂O₃)です。純粋な状態のコランダムは、不純物を一切含まないためガラスのように完全な無色透明(カラーレス・サファイア)として地中で結晶化します。ルビーやサファイアが持つ多彩な色彩は、結晶が成長する過酷な地底環境下で、本来アルミニウムが入るべき結晶格子に微量の金属元素が「不純物」として入り込んだ結果生まれた光のイタズラに過ぎません。

物理的特性も寸分たがわず一致しています。鉱物の硬さを示す指標である「モース硬度」において、ダイヤモンド(硬度10)に次ぐモース硬度9の宝石として君臨し、衝撃に対する粘り強さ(靭性)に至ってはダイヤモンドを凌駕するほど強靭です。比重(約4.00)や光の屈折率(約1.76〜1.77)も完全に同一であり、石の骨格そのものには何ひとつ違いがありません。

それにもかかわらず、古くからルビーは「情熱や生命力の象徴」として7月誕生石に、サファイアは「誠実や慈愛の証」として9月誕生石に選定されてきました。古代から中世にかけて、人々はこれらが同じ石であるとは夢にも思わず、見た目の色と象徴性によって全く別の至宝として崇め奉ってきた歴史があります。

鈴木 陽菜
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鈴木 陽菜

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