映画化およびドラマ化を指揮したフジテレビと、配給を担った東宝。そして連載誌を擁する集英社。この巨大メディア連合に対し、佐藤秀峰氏が感じた違和感は次第に決定的な亀裂へと変わっていく。
劇場版第2作である『LIMIT OF LOVE 海猿』が爆発的な大ヒットを記録し、日本中に空前のブームが巻き起こっていた裏側で、契約書の不備やアポなしの取材対応、さらには二次利用に関する事前連絡の欠如など、制作者サイド軽視の態勢が常態化していた。巨額の興行収入が動く一大ビジネスでありながら、現場で汗を流す著作者への尊重が欠けていた事実は、のちに業界全体へ波紋を呼ぶこととなる。