日本の同人誌即売会は、もはや国内のオタクだけのものではない。歴史的な円安基調が続くなか、海外からのインバウンド客が日本の即売会に大挙して押し寄せている。彼らの目的は、アニメの公式グッズだけではない。日本独自の文脈で発展した、ニッチでディープな二次創作やオリジナル同人誌だ。
言語の壁を超えて、自国のコミュニティでは手に入らない「生きた創作物」を買い漁る海外ファンの姿は、今や会場の日常風景となった。スマートフォンの翻訳アプリを片手に、憧れの作家と直接コミュニケーションを取る様子は、この文化が持つ世界的な影響力を物語っている。