『鬼滅の刃』の戦闘シーン作画を語る上で欠かせないのが、トップクラスの原画マンによる超絶技巧のアニメーションと、ufotable「デジタル映像部」が誇るCG技術の融合です。
アクションシーンにおける激しいカメラワークでは、背景をフル3DCGで立体的に構築し、その空間内を仮想カメラが縦横無尽に飛び回る手法が多用されます。従来のCG背景と手描き作画の組み合わせでは、キャラクターが背景から浮いてしまう違和感(CG臭さ)が生じがちでした。しかし、ufotableの撮影技術は、手描きの筆致や質感に合わせたテクスチャ処理、空気遠近法、被写界深度の絶妙なぼかしを幾重にも重ねることで、両者を完全に見分けがつかないレベルで一体化させます。
炭治郎たちの肉体的な躍動感や表情の機微は、原画マンの魂がこもった手描き作画で描き切り、それを立体的な3Dカメラワークと美麗なデジタルエフェクトが強力にバックアップする。この互いの長所を引き出し合う制作フローが、アニメーション表現を新たな次元へと押し上げました。