現在、有力視されている歴史的仮説の一つが、1648年のイングランド内戦における「コルチェスター包囲戦」だ。王党派(キャバリア)が立てこもるコルチェスターの街を守るため、聖セント・マリー教会の大口径大砲が城壁の上の台座に据え付けられた。この大砲につけられた愛称こそが「ハンプティ・ダンプティ」だったという。
議会派(ラウンドヘッド)の激しい砲撃により、教会の壁は崩落。大砲は地面へ叩きつけられ、大破した。当時の王党派の兵士たち(王の家臣や騎兵)がどれほど束になって挑んでも、重厚な鋳鉄製の巨砲を再び引き上げ、修理することは不可能だった。戦火の絶望と敗北感を皮肉った歌が、巡り巡って童謡へ姿を変えたというストーリーだ。