アニメ『BEASTARS』の世界的ヒットを語る上で欠かせないのが、作品世界と完璧にシンクロした音楽戦略です。特に第2期のオープニングテーマとなったYOASOBIの「怪物」、そしてエンディングテーマ「優しい彗星」は、アニメ史に残る金字塔を打ち立てました。
原作者の板垣巴留氏が書き下ろした小説『自分の胸に自分の耳を押し当てて』および『獅子座流星群のままに』を原作として作詞・作曲されたこれらの楽曲は、タイアップの域を遥かに超え、キャラクターの魂の叫びそのものとして機能しています。
疾走感あふれるビートの中で「強くなりたい、ただ君を守るために」と願うレゴシの肉食獣としての業を歌った「怪物」は、ストリーミング再生数数億回を突破。ルイとイブキの絆を描いたバラード「優しい彗星」とともに、ビルボードチャートを席巻しました。音楽と映像、原作テキストが三位一体となって相互に魅力を高め合う手法は、以後のアニメプロデュースにおけるひとつの完成形となりました。