語られざる歴史の深層に足を踏み入れると、その根源は7世紀の天武・持統天皇の時代にまで遡る。皇位継承の根幹をなすこの儀式は、単なる収穫感謝の祭りではない。新天皇が国の安寧と五穀豊穣を祈り、皇祖である天照大御神をはじめとする八百万の神々と対面する聖なる一夜である。
秘儀の全貌として語られるのは、悠紀殿(ゆきでん)と主基殿(すきでん)という2つの社殿で明けても暮れても繰り広げられる厳粛な神事だ。新天皇自らが神々に新穀を捧げ、直会(なおらい)として共に食す。この「共食」の行事こそが、天皇が真の権威を継ぐ霊的なプロセスであると歴史ドキュメンタリーなどでも度々取り上げられてきた。