そもそも、ビジュアルをコントロールすることはアーティストとして悪なのだろうか。浜崎あゆみにとって、自身のビジュアルは音楽や衣装と同様に、作品を構成する重要なパーツである。彼女は自分自身を「ayu」というファンタジーとしてパッケージングし、提供し続けているのだ。
現実の姿をそのまま見せることが誠実さであるという風潮もあるが、エンターテインメントの本質は日常を忘れさせることにある。彼女がSNSで施す加工は、現実逃避のツールではなく、彼女が描く理想郷の提示なのだ。それを「偽り」と呼ぶか「プロフェッショナリズム」と呼ぶかで、彼女の見え方は180度変わる。