2026年の夏も全国的な猛暑日を記録した。この厳しい気象条件が、植物の生理リズムに大きな影響を与えている。コスモスは日照時間が短くなると花芽をつける短日植物だが、夜間の気温が下がらないと花芽の成長が停滞しやすい特性を持つ。
首都圏を代表する昭和記念公園(東京都立川市)や、関西の広大な花畑を擁する般若寺(奈良県)などでは、見頃のピークが従来よりも2週間以上遅れた。9月上旬に咲き揃っていた早生品種すら開花が遅れ、10月中旬から11月頭にかけてようやく最盛期を迎えるエリアが増加している。
「昔の感覚で9月に来られたお客様から『まだ咲いていないのか』とお問合せをいただくこともありました。しかし、秋深まる11月の澄んだ空気の中で咲き誇る姿は、むしろ例年以上に色鮮やかです」と、長野県の高原農園の管理者は語る。見頃が初冬近くまで延びたことで、紅葉の時期と重なる新たな絶景コラボレーションが各地で話題を呼んでいる。