「階段を上ってまた下りる」と言われたかつての複雑な乗り換え体験は、過去のものとなりつつある。東西を分断していた地上線路と旧地下ホームの段差を滑らかにつなぐ「アーバンコア」と呼ばれる縦方向の動線が各所に配置され、地下深層から超高層階までの移動がエレベーターと高機能エスカレーターで一気に完結する設計が実現した。
都市工学の専門家は、「複数の鉄道事業者が入り組む都市駅において、ここまで大胆に垂直方向の人間動線へと転換できた例は世界的に見ても珍しい」と指摘する。すり鉢状の地形という地理的課題を逆手に取り、地下と地上、空中デッキを三次元で多層的に結ぶことで、歩行者の滞留を劇的に抑え込むことに成功している。