日本のパスポートは、2026年2月以降の発行分からデザインが大幅に変更されました。偽造防止技術の向上を目的に、葛飾北斎の「富嶽三十六景」が査証ページに採用されたことは記憶に新しいでしょう。このリニューアルの際、ひっそりと姿を消したのが裏表紙の内側にあった手書きの記入欄です。
外務省がこの欄を廃止した主な理由は、個人情報保護の観点と、国際標準(ICAO規格)への準拠です。紛失時に住所や電話番号が生々しく第三者に露出するリスクを避けるため、そしてICチップによるデジタル管理への移行が進んだ結果、アナログな手書き欄はその役割を終えたと判断されました。2026年現在、新規に発行されるパスポートには、住所などを書き込む専用の枠は一切存在しません。