急激な下落相場は、国内の供給網に劇的な地殻変動をもたらした。精製マージンの悪化と需要減退が重なり、国内企業の収益力は限界に達する。
当時の日本経済新聞は連日のように、元売り各社の赤字転落と大規模な事業再編交渉を大々的に報じた。この未曾有の危機に対応すべく、石油元売り業界はJXホールディングスと東燃ゼネラル石油の統合、さらには出光興産と昭和シェル石油の経営統合へと大きく舵を切ることになる。効率化なしには生き残れない時代へと突入したのだ。
こうした事態に対し、当時の世耕弘成経済産業大臣をはじめとする省庁幹部は、エネルギーの安定供給体制が揺らぐことを懸念。GS(サービスステーション)の過疎地化対策や精製設備の集約化に向け、行政指導と市場監視の双方から厳しい視線を注ぎ続けた。