大手書評サイト(読書メーターやブクログ)およびSNS上の膨大な読者コミュニティを分析すると、真梨幸子作品に対する評価は際立った二極化と、それを凌駕する熱狂的な支持で満ちています。
「読んでいる最中に胸糞が悪くなり、本を投げ出したくなった。なのに結末が気になりすぎて徹夜で読んでしまった」「登場人物が全員クズなのに、なぜかページを繰る手が止められない」といった声が圧倒的多数を占めます。特筆すべきは、読後感の悪さがそのまま作品への高評価に直結しているという点です。一般的なエンタメ小説であれば減点対象となる「不快感」が、真梨幸子の手にかかると極上のスパイスへと転化します。
また、真梨幸子の最高傑作として多くの読者が挙げる『殺人鬼フジコの衝動』に対しては、「単なるグロテスクなホラーではなく、貧困や児童虐待の連鎖という重いテーマをエンタメに昇華させている」という鋭い考察が寄せられています。近年の新刊に対しても、「毒親問題やルッキズム、ネット社会の誹謗中傷といった現代の病理を取り込むスピードが凄まじい」と、時代感覚の鋭さを称賛する声が絶えません。