少子化が進む一方で、年々早期化・高価格化の一途を辿ってきたラン活。今や入学準備の象徴であり、祖父母を含めた一大イベントとして数万円から十数万円もの高級モデルが飛ぶように売れるのが当たり前の光景だった。しかし、膨らみ続ける家庭の経済的負担と、教科書の大判化による児童の身体的負荷は、看過できない社会課題として浮上していた。
この歪んだ市場構造に真っ向から切り込んだのが株式会社ワークマンだ。専務取締役である土屋哲雄氏が牽引してきた「客層拡大」と「高機能×低価格」を両立させる経営戦略は、従来の学用品・キッズ用品分野にも容赦なく注ぎ込まれた。既存の日本の小売業が常識としてきた流通マージンや多コストなプロモーションを見直し、真に必要な実用性にリソースを集中投下する手法で、市場に新たな価値基準を打ち立てたのである。