食へのこだわりは、デジタルメディアの流行とも深く連動している。Netflixのドキュメンタリー番組『シェフのテーブル』に代表されるハイエンドな映像表現は、調理プロセスそのものを芸術の域へと引き上げた。茶葉が湯の中で舞い、氷と混ざり合って澄んだ琥珀色へと変わる映像美は、観る者の美意識を強く刺激する。
同時にYouTubeをはじめとする動画プラットフォームでは、世界中のバーテンダーやティーブレンダーが独自の淹れ方を競い合っている。氷の削り方一つで味わいが変わる実験動画や、ハーブとのペアリングを解説する短いクリップは数百万回再生を記録。「淹れるプロセスそのものを楽しむ」視聴体験が、自宅での再現意欲を爆発的に高めているのだ。