大ヒットドラマの影響で一躍世間の注目を集めたのが、陸上自衛隊の秘密情報部隊とされる「別班(べっぱん)」の存在です。正式には「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班(旧:情報処理隊など)」と呼ばれ、首相や防衛相にすら存在を明かさずに海外での工作活動を行っているという噂が長年囁かれてきました。
政府の公式見解としては、国会答弁等を通じて「自衛隊にそのような秘密部隊が存在したことはなく、現在も存在しない」と一貫して全面否定しています。
しかし、冷戦期に陸上幕僚長を務めた人物の回顧録や元関係者の証言、報道機関による徹底取材により、かつて身分を偽装して海外に拠点を置き、人的情報収集を行っていた特殊部隊が存在したことは歴史的事実として広く認知されています。中野学校の残影を引く陸上自衛隊小平学校などで特殊な情報教育を受けた精鋭たちが、商社マン等に偽装して活動していたとされています。
現在において、文民統制(シビリアン・コントロール)を完全に無視した暴走組織が存続している可能性は極めて低いとみられます。しかし、防衛省・自衛隊内に公表されていない高度なヒューミント要員や防諜ユニットが存在し、過酷な安全保障環境に対応している実態は、安全保障関係者の間では公然の秘密と捉えられています。