打線の軸として圧倒的な存在感を放ったのが、4番に座る山川穂高だ。同点で迎えた中盤の好機、スタンドの熱気が最高潮に達する中で打席に入ると、相手投手が投じた投球を鋭く一閃。快音を残した白球は高々と舞い上がり、ライトスタンドへと吸い込まれた。確信に満ちたアーチに、ドーム全体が揺れ動くほどの歓声に包まれる。
そして、この劇的な一幕を影で支えたのが3番の近藤健介だ。山川の一発の前に、相手バッテリーに極限の圧迫感を与えたのは近藤の粘り強さだった。フルカウントまで持ち込み、甘い球を逃さないプレッシャーをかけ続けてもぎ取った四球。この選球眼と出塁に対する強い執念こそが、相手投手陣の精神を削り取り、主砲の一打を引き寄せた勝因と言える。