一方、次男の亮介は、より直接的に音楽の道を選んだ。ただし、父親と同じ「昭和・平成の歌謡ポップス」というジャンルではない。彼が傾倒しているのは、よりインディペンデントでオルタナティブな現代の音楽シーンだ。バンド活動やトラックメイクなど、自身のアイデンティティを反映した音作りに没頭している。
「徳永英明の息子」という肩書きは、音楽業界において強大な武器になり得る反面、容赦ない比較の対象にもなる。亮介はそのプレッシャーを十分に理解した上で、あえて本名を伏せるか、あるいは全く異なる名義でアンダーグラウンドな活動を続けてきた。そのストイックな姿勢こそが、彼を本物のアーティストへと成長させたのだ。