六ヶ所村を語る上で欠かせないのが、地方自治体として群を抜いた財政力です。一般に地方の農漁村は過疎化と財政難に苦しむケースが多い中、六ヶ所村は国からの地方交付税を受け取らない「不交付団体」として長年知られてきました。
自治体の財政的な余裕を示す六ヶ所村の財政力指数は、好況期には1.5を超え、全国の町村の中でトップクラスを維持しています。これほどまでに村が潤っている背景には、国の電源立地地域対策交付金をはじめとする巨額の公金と、敷地内の巨大プラント群に課される固定資産税や法人村民税の存在があります。
村の歳入に占める原子力関連の税収と交付金の比率は極めて高く、この財源は手厚い住民サービスへと還元されてきました。たとえば、子どもから高齢者までの医療費助成、小中学校の給食費や教材費の無償化、奨学金制度の充実、さらには温水プールや文化ホールといった都市部並みの公共施設の整備が挙げられます。
しかし、この豊かさは「施設が村内に存在し続けること」を前提に成り立っています。将来的に施設の廃止や事業の見直しが起きた場合、一気に財政破綻へ向かいかねない「構造的な依存」を懸念する声も根強く存在します。