しかし、この伝統を維持する道は決して平坦ではない。ワシントン条約やレッドリストでも取り沙汰される通り、ニホンウナギの稚魚(シラスウナギ)の不漁は深刻な課題だ。2026年現在のうなぎ業界では、完全養殖技術の実用化に向けた研究とともに、限られた水産資源をいかに余すことなく旨味へ昇華させるかという職人の技術革新が進んでいる。
温度管理の徹底された陸上養殖や、個体ごとの脂の乗り具合に合わせた焼き加減の微調整など、伝統の技法に最新テクノロジーが融合。質の高い鰻を最高の状態で提供するための模索が続いている。