インターネットの検索エンジンで「木下ほうか」と入力すると、関連ワードとして「国籍」「韓国」といった語句が上位に表示される現象が続いています。しかし、報道資料や公式プロフィールを確認する限り、木下ほうか氏の国籍は日本であり、大阪府大東市で生まれ育った日本人です。
では、なぜ火のない所に煙が立つように「韓国籍」という噂が定着してしまったのでしょうか。取材班が過去のメディア露出やネットコミュニティのログを精査したところ、主に3つの要因が浮かび上がってきました。
第1の要因は、デビュー作をはじめとする井筒和幸監督作品への出演歴です。木下氏は高校在学中の1981年、井筒監督の映画『ガキ帝国』のオーディションに合格して芸能界入りを果たしました。さらに後年、在日朝鮮人の高校生を描いて大ヒットした映画『パッチギ!』(2005年)にも出演しています。井筒監督の作品群が持つ強烈なテーマ性やリアリティが、出演俳優自身の出自と短絡的に結びつけられて記憶された側面があります。
第2の要因は、「木下」という名字と「ほうか(鳳華)」という珍しい名前の響きです。ネット掲示板やSNSでは、特定の名字に対して「ルーツが別にあるのではないか」と邪推する言説が古くからテンプレートのように出回る傾向があります。これに「鳳華」という東洋的で独特な漢字表記が合わさったことで、憶測に拍車がかかりました。
第3の要因は、ネット特有の情報拡散スパイラルです。5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)やまとめサイトなどで一度作られた「在日説」が、検証されないまま知恵袋やブログ記事に転載され続け、あたかも既成事実であるかのように検索アルゴリズムに蓄積されていきました。