県大会で見せた打線の驚異的な勝負強さも、決して偶然の産物ではない。市立福山の打撃練習では、相手投手の癖やカウントごとの球種選択確率を徹底的にデータ化し、配球予測に基づくシミュレーションを何度も繰り返してきた。
「相手投手が追い込まれた場面で投げる変化球の軌道を、何百回もスロー映像で見直しました」。主将の言葉どおり、勝負どころでの一撃離脱は圧巻だった。相手エースの勝負球を狙い撃ちし、少ないチャンスを確実に得点へと結びつける。短い練習時間で培われた研ぎ澄まされた集中力が、プレッシャーのかかる大舞台で真価を発揮した格好だ。