キーボードの打鍵音とタッチパネルの滑らかな操作が交差する毎日。私たちの手首は、歴史上のどの時代よりも酷使されている。手根管とは、手首の骨と靭帯に囲まれたトンネル状の狭い空間だ。ここには指を曲げる9本の腱と、感触を司る正中神経がぎゅうぎゅうに詰まっている。
長時間のタイピングやスマホの長時間保持によって腱の周囲に炎症が起きると、トンネル内の圧力が一気に上昇する。結果として押しつぶされた正中神経が「痺れ」「痛み」「冷感」といった警報を発するのだ。特に40代以降の女性や、毎日デスクワークに追われるビジネスパーソンにとって、この症状は突如として日常を脅かす。