ファンや批評家の間で長年議論されてきたのが、「ひまわりになったら」というタイトルと歌詞に込められた真意です。ひまわりは通常、夏・太陽・明るさの象徴として描かれがちですが、aikoが描いたのは「太陽を見上げ続けることしかできないひまわりの切なさ」という極めて内省的なモチーフでした。
歌詞の中では、手の届かない存在である「あなた」を太陽に、どこまでも一途にその光を追い求める自分自身をひまわりに重ね合わせています。主人公は、相手の視界に自分がどのように映っているのか不安に怯えながらも、「もしも私がひまわりになれたなら、ずっとあなただけを見つめていられるのに」という祈りにも似た自己犠牲的愛情を吐露します。
単なるハッピーエンドのラブソングではなく、恋の終わりや拭いきれない距離感を予感させながら、それでも相手の幸せを願ってしまう純粋性。この複雑なアンビバレンス(相反する感情の同居)こそが、聴く者の胸を強く締め付ける最大の要因です。