単行本を刊行した祥伝社の女性漫画誌『FEEL YOUNG』は、従来の概念にとらわれない作品を数多く世に送り出してきた。一般的な少女漫画のような甘いロマンスにとどまらず、働く女性の苦悩や性のリアリティ、人間関係のいびつさを容赦なく描くカルチャーの地平を開拓したと言える。
本作もまさにその系譜に連なる。安易なハッピーエンドや理想化された恋愛像に逃げないストーリー展開は、読者に強いショックと深い共感を与えた。紙媒体から映画へ、そして現在のデジタル配信へとメディアを変えながらも、作品が持つ強烈な骨太さはまったく衰えていない。