彼女がキャリアの黄金期から成熟期にかけて残した写真集や美術出版物は、当時の出版界でも大きな話題を呼んだ。そこにあったのは、下品な露出ではなく、成熟した女性のしなやかさと強さを表現しようとする真摯な表現意欲である。
八代さんは生前、絵画の題材として人間を描くことへのこだわりを度々語っていた。「モデルの生きた証をキャンバスに刻む」という彼女の画家としての視点は、自らが被写体となる際にも貫かれていた。こうした制作姿勢があったからこそ、当時の作品群は現在でも美術的な価値を認められ、一部の写真集は古書市場で今なお高値で取引されるコレクターズアイテムとなっている。