秋吉久美子は1970年代から独特の感性と圧倒的な存在感でスクリーンを席巻してきた。元夫である写真家の服部一成氏との間に生まれた長男は、若き日の彼女にとっても特別な愛の結晶だった。破天荒とも評された自由な生き方の一方で、母親としての顔を覗かせる場面もあった。
長男の成長を陰ながら見守り続けていた家族の距離感は、時に複雑な人間模様を織りなしていた。表現者として第一線を走り続ける母と、その光と影の中で育った息子。写真家としての繊細な感性を持つ服部一成氏の影響も含め、溢れる才能に囲まれた環境ゆえの葛藤が存在していたのかもしれない。