本作が10年以上にわたり支持され続けた理由は、キャラクターたちの「能動性」にある。従来のデスゲーム系作品では、理不尽なルールに翻弄される被害者としての側面が強調されがちだ。しかし、カナメたちは違った。彼らはルールを理解し、その裏をかき、自らルールを作る側に回ろうとした。この主体的な姿勢が、読者に圧倒的な爽快感を与えたのだ。
また、個々の能力(シギル)のバランス調整も絶妙だった。最強の能力であっても必ず弱点が存在し、頭脳戦と心理戦によって格上の相手を打ち破るジャイアントキリングが頻発した。このロジカルなバトルデザインこそが、本作を単なるグロテスクなエンタメから、一級のサスペンスアクションへと押し上げた要因だろう。