『桐島、部活やめるってよ』での瑞々しい女子高生役、そして国民的ブームとなったNHK連続テレビ小説『あまちゃん』での足立ユイ役。彼女の10代後半は、まさに狂騒曲の真ん中にあった。誰もが彼女を「時代のヒロイン」として祭り上げ、記号化しようと躍起になっていた時期だ。
しかし、本人の魂は常にその熱狂から一歩引いた場所にあった。周囲が求める「清純派」や「ブレイク女優」というレッテルに対し、彼女は静かに、しかし明確に違和感を抱き続けていたという。急激に膨らむ虚像と、生身の自分とのギャップ。その葛藤こそが、彼女の演技にさらなる深みと、ある種の切迫感を与えていた。