2026年の幕開けとともに発表された「伊右衛門」の大規模リニューアル。その中核を担うのは、創業200年を超える京都の老舗茶舗、株式会社福寿園の茶問屋としての矜持だ。今回の刷新で最も注力されたのが、厳選された宇治茶葉のブレンド比率と、仕込み工程における温度管理の再構築である。茶葉ごとの個性を引き出すため、火入れの度合いを微小な単位で調整。急須で丁寧に淹れた際に出る独特の「甘み」と「深みのある渋み」の両立に成功した。
一口飲んだ瞬間に広がるのは、青々とした新緑を思わせる爽快な香り。そして後味には、上質な旨味が心地よく残る。従来のペットボトル緑茶にありがちだった加熱由来の雑味を極限までカットした背景には、福寿園の茶匠とサントリーの技術者が数千回に及び重ねた試作のドラマがあった。単なる喉の乾きを癒やす飲み物から、五感を満たす一杯へ。2026年版の進化は伊右衛門の歴史に新たな金字塔を打ち立てた。