日本のアルコール史を語る上で、アサヒビールが1984年に発売した「樽ハイ倶楽部」の存在は欠かせない。それまで居酒屋ごとにバラつきのあったチューハイの品質を、樽詰めという形で均一化し、日本全国に普及させた立役者だ。飲食店向けの専用ブランドとしてスタートしたこの取り組みは、日本の夜の風景を一変させた。
当時、ウイスキーの水割りやビールが主流だった酒場で、レモンやプレーンの爽やかな味わいは若者や女性を中心に爆発的な支持を得た。現在でも「樽ハイ」と聞けば、あの黄色いタンブラーやロゴを思い浮かべる人が多いのは、この歴史的な成功があるからだ。