言葉の直接的な起源とされているのは、1960年(昭和35年)に発足した池田勇人内閣による「国民所得倍増計画」です。当時、日本経済が目覚ましい復興を遂げるなか、池田首相は強気な経済成長政策を次々と打ち出しました。この積極果敢な政治姿勢に対し、当時のマスメディアや政治評論家が首相の名字「池田(いけだ)」の響きと、太鼓を景気よく打ち鳴らす擬音「ドンドン」、そして進軍を促す「行け行け」を掛け合わせ、「池田のいけいけどんどん政治」と呼び始めたのが発祥とされています。
当時の報道記録や国会会議録を精査すると、所得倍増計画が国民の熱狂的な支持を集めるプロセスにおいて、このフレーズは「右肩上がりの経済成長の象徴」として定着していきました。つまり、祭りの囃子(はやし)や景気づけの掛け声であった「ドンドン」というリズム感が、戦後日本の爆発的なエネルギーと合致して生まれた、高度経済成長期の熱気そのものを体現する言葉なのです。