ポップカルチャーにおけるVカット水着の歴史は、強烈な記憶とともに刻まれている。映画『007 カジノ・ロワイヤル』で、ダニエル・クレイグが海から上がるシーンを覚えている人も多いだろう。肉体美を際立たせる青いブリーフ型スイムウェアは、映画史に残るアイコニックな男性像として世界中の視線を釘付けにした。
一方で、映画『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』で見せた前代未聞のマンキニ姿は、世界中に爆笑と衝撃を与えた。強烈なコメディ要素として社会現象となったこのスタイルは、ポップカルチャーにおけるハイレグ水着のパブリックイメージを決定づけた一面もある。
こうした映画作品の影響や、Netflixで配信される海外リアリティ番組やドキュメンタリーを通じて、多様な水着スタイルが日常的に視界に入るようになった。強烈なキャラクター描写から洗練されたアクションヒーローまで、カルチャーの文脈によってその表情を変化させてきた歴史が、現代の自由なファッション観を後押ししている。