明治最大の謎・大逆事件とは何か?幸徳秋水らを葬った謀略の全貌

明治最大の謎・大逆事件とは何か?幸徳秋水らを葬った謀略の全貌

明治最大の謎・大逆事件とは何か?幸徳秋水らを葬った謀略の全貌に関する疑問を丁寧にまとめました。詳細な解説をご確認ください。

「大逆罪」という最高刑の刃が振るわれた背景には、単なる犯罪捜査の枠を超えた国家規模の意図が存在した。宮下太吉らの爆弾製造計画が発覚したことを発端とし、政府はそれを口実に反政府思想の持ち主を一挙に排除する絶好の機会とみなしたのだ。捜査陣は爆薬の製造に無関係な者まで網を広げ、拷問に近い取り調べで自白を強要した。

刑法73条が規定していた「天皇および皇族に対する危険行為」は、控訴も上告も許されない一審制で処理された。起訴された26名のうち、実際に企てに関与したのはごく一部に過ぎない。にもかかわらず、裁判はわずか数ヶ月で結審し、大半の被告に死刑が言い渡された。権力の座にあった桂太郎内閣と警察組織が連携し、異論を唱える市民を黙らせるために仕組んだ壮大な捏造劇であったという見方が、今日の史学界では通説となっている。

橋本 菜々子
Author

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。