CMを見るたびに真っ先に気になるのが、物置の屋根の上で満面の笑みを浮かべる100人の面々だ。タレントやエキストラの集団と思われがちだが、中央に座る人物を除いて、彼らは全国の正規販売代理店における成績優秀者たちである。
中央で「やっぱりイナバ!」と音頭を取るのは、株式会社稲葉製作所の歴代社長だ。創業者である稲葉庄一氏から始まり、現経営陣へとそのポジションは受け継がれている。そして社長を取り囲むように並ぶのは、年間の販売目標を達成し、極めて優秀な販売実績を収めたディーラーの代表やトップ営業パーソンたちだ。
業界内において、このCMへの出演権は代理店にとって最高峰のステータスとして知られている。さらに興味深いのは、屋根の上の立ち位置だ。社長に近い前列中央付近には、全国でもトップクラスの驚異的な売上を叩き出した代理店関係者が配置されるという徹底した実力主義が採られている。単なる記念撮影ではなく、年間を通じたビジネスの勝者だけが登壇を許される特別な舞台なのだ。