今でこそ数多のオファーが殺到する彼らだが、下積み時代は決して華やかなものではなかった。長年にわたる貧乏生活や、役者本業だけでは食べていけず現場作業やアルバイトに汗を流した過去を持つ者が大半だ。
滝藤賢一は仲代達矢が率いる「無名塾」で愚直に演技の泥をかぶり、30代半ばを越えてから大ブレイクを果たした。松重豊、遠藤憲一、光石研もまた、若手時代から幾多の端役を泥臭くこなし、現場の信頼を一つずつ積み上げてきた。
苦労を重ねたからこそ滲み出る、人生の酸いも甘いも知る哀愁と深み。遅咲きの実力派たちが見せるその背中こそが、見る者の心を揺さぶって離さない理由だろう。