「熱帯夜」を唯一無二の作品に昇華させているのは、特徴的な声質とフローを持つ4人のMCの絶妙なコントラストだ。RYO-Zの力強く安定感のあるラップで楽曲の扉が開かれ、ILMARIのスマートでスタイリッシュな低音が夜の雰囲気を深く漂わせる。続いて登場するPESのキャッチーでメロディアスなラインが楽曲にポップな華やかさを添え、SUの艶やかで遊び心あふれるリリックが全体の魅力を決定づける。
4人がそれぞれの個性を最大限に発揮しながらも、ひとつの物語として楽曲全体を完成させていくマイクの受け渡しは、当時のRIP SLYMEが到達していたグループとしての成熟度を如実に物語っている。