宇佐神宮に足を踏み入れた者が最初に抱く違和感、それは参拝作法にある。一般的な神社では「二拝・二拍手・一拝」が基本だが、ここでは出雲大社など限られた神社でしか行われない「二拝・四拍手・一拝」が正式な作法とされる。
静寂に包まれた境内に響き渡る、四度の柏手。その音が吸い込まれていくような感覚に、背筋が寒くなる参拝者も少なくない。なぜ「四」なのか。古来、四は「死」に通ずるとされ、あるいは神を強く呼び出すための特別な儀礼とも言われる。この日常から切り離された独特の儀式性が、人々に「何か尋常ではない場所にいる」という畏怖の念を抱かせる最初の引き金になっている。