2016年秋、英国メディア界を揺るがす大ニュースが飛び込んできました。制作会社ラブ・プロダクションズが、放送権を長年のパートナーであった公共放送BBCから、商業放送局であるChannel 4へ売却することを決定したのです。提示された金額は年間約2500万ポンド(当時のレートで約33億円)。この巨額のマネーゲームの裏で、番組の「顔」であった出演者たちは究極の選択を迫られることになりました。
視聴者にとって、温かみのあるBBCの雰囲気が失われることは耐え難い悲劇でした。そしてその懸念は、メアリーの降板発表によって現実のものとなります。彼女は単なる審査員ではなく、番組の良心そのものだったからです。