ドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)の代名詞といえば、漆黒のダッジ・チャージャーだ。しかし今作で彼がハンドルを握った「1968年型ダッジ・チャージャー MID-ENGINE」は、従来の直線番長マッスルカーとは根本から異なっていた。エンジンをフロントからドライバーの背後、つまりミッドシップへと移設。スーパーチャージャーを奢ったHellcatのV8 6.2リッターエンジンを中央に鎮座させ、マニュアルトランスミッションを組み合わせた異色のモンスターだ。
劇中のトビリシ市街地戦で見せた怒涛の走り。あの低いフォルムとガラス越しに覗く赤く染まったエキゾーストパイプの迫力は、往年のモータースポーツファンすら唸らせた。車両制作を手掛けたスピードコレクティブのアライ・グラント氏らは、実際に数台の実走可能車両を製作。単なる撮影用プロップではなく、後輪を猛烈に空転させながらドリフトコントロールができる本物のパフォーマンスカーとして仕上げられていたのだ。