富士山の山梨県側での通行料徴収や事前予約制の導入に伴い、登山者の流れに地殻変動が起きています。その受け皿となっているのが北岳です。標高3,193メートルを誇るこの峰は、急峻なバットレス(大岩壁)を持ち、アルピニストたちの憧れの地として知られてきました。しかし、2026年現在、週末の広河原登山口はかつてない賑わいを見せており、静寂を求めてやってきたベテラン登山者からは戸惑いの声も聞かれます。
「以前は静かな山歩きが楽しめたが、最近はツアー客や軽装のハイカーも目立つ」と、南アルプスで30年以上ガイドを務める男性は語ります。インバウンド(訪日外国人)の増加もこの傾向に拍車をかけており、日本のアルパインルートとしての評価が世界的に高まっていることが伺えます。