甘利氏の真骨頂とも言えるのが、経済安全保障分野と先端技術における戦略立案だ。彼が中心となって法制化を推し進めた「経済安全保障推進法」は、現在の日本の産業防衛策の根幹を成している。そして今、焦点となっているのが日本の「国家半導体戦略」における彼の影の役割だ。
経済産業省主導のもと、北海道千歳市で進行するRapidus(ラピダス)の最先端半導体工場の建設や、TSMCの熊本進出。これらの国家プロジェクトの裏には、甘利氏が議員連盟の会長として敷いた綿密なレールが存在する。政界を退いた現在も、次世代半導体の国産化や供給網の強靭化を目的とした極秘プロジェクトや政策議論において、彼の戦略眼が強く反映されている。日本の半導体産業の再興は、まさに彼の政治的執念が結実した分野と言えるだろう。