全国各地の消防本部が新しい防護衣服を導入する際、絶対的な指標となるのが総務省消防庁が定める安全基準やガイドラインだ。国際的なISO規格やJIS規格に準拠した厳しい耐熱・防炎性能試験をクリアすることが前提条件となる。
しかし、各自治体が調達の現場で最終的な「決め手」とするのは、数値上のスペックにとどまらない。現場の隊員が着用した際の迅速な着脱性、立体裁断による身体へのフィット感、そして繰り返しの洗濯や除染作業を行っても性能が劣化しにくい耐久性である。限られた予算のなかで最大限の安全と運用効率を確保するため、実密な比較検討が重ねられている。