初登場時のニョン婆を覚えているだろうか。ルフィがアマゾン・リリーに飛ばされた際、高所から突き落とされたり、ハンコックにぞんざいに扱われたりするコミカルな狂言回しに過ぎなかった。しかし、作者の尾田栄一郎が張り巡らせた伏線は、あまりにも遠大だった。
回想シーンで描かれた若き日のグロリオーサは、流麗な黒髪と鋭い眼光を持つ屈指の美貌の戦士だった。そして何より世界を驚かせたのが、カイドウ、ビッグ・マム、白ひげ、シキら怪物たちが名を連ねた「ロックス海賊団」の一員だったという事実だ。覇権を争う無法者たちの渦中に彼女がいたという事実は、女ヶ島という閉じられた世界の枠組みを根底から壊してみせた。