2018年3月、『めちゃ×2イケてるッ!』は22年の歴史に幕を下ろしました。それに先駆けて同年1月に放送された「中居&ナイナイ日本一周 FINAL(72時間ホンネの旅)」、そして番組最終回で見せた中居正広の涙は、多くの視聴者の胸を締め付けました。
普段、カメラの前で滅多に弱音や涙を見せない中居が感極まった背景には、複数の重層的な理由が存在していました。
第一に、「ひとつのテレビ時代の終わり」に対する惜別です。大掛かりなセットを組み、莫大な予算と日数をかけて全員が泥だらけになるようなバラエティは、時代の変化とともに制作が困難になっていました。めちゃイケはその象徴であり、その終焉は作り手たち全員の青春の終わりを意味していました。
第二に、ナインティナインに対する心からのリスペクトと感謝です。番組の看板を背負い、プレッシャーと戦い続けた岡村と矢部に対し、中居は旅の最後に「めちゃイケはナイナイの人生そのものだった。本当にお疲れ様だった」という想いをぶつけました。アイドルとお笑い芸人という異なる出自でありながら、テレビの最前線で同じ重圧を背負い続けた者同士にしか分からない共感が、あの涙に凝縮されていたのです。