幕末維新の志士たちのなかでも、後藤象二郎のビジュアルが放つ威圧感と存在感は群を抜いています。現存する明治初期の古写真や肖像画を精査すると、いくつかの明確な顔立ちの特徴が浮かび上がってきます。
第一に目を引くのが、力強い太い眉と深く切れ長の眼光です。土佐藩の上士(上級武士)として育ち、若くして藩政の中枢を担ったプライドと気迫がその目元に宿っています。第二の特徴は、骨太でどっしりとした輪郭と引き締まった口元です。当時の日本人男性としては大柄で恰幅がよく、堂々とした体躯を誇っていたと記録されています。
晩年に向かうにつれて頬の肉付きが増し、貫禄あるヒゲを蓄えた重厚なスタイルへと変化しますが、若い頃の写真は鼻筋がスッと通り、現代で言えば精悍な「ソース顔」や濃いめのワイルド系イケメンの要素を多分に備えていました。このメリハリのある顔立ちこそが、現代のさまざまなタレントやアクターに重なって見える大きな要因です。