ラーメンの器といえば円形。その固定観念を根底から覆した四角いどんぶりには、知られざる秘密が隠されている。最大の理由は、重箱の蓋を開けた瞬間に広がる芳醇な香りと、熱々のスープを逃さない保温効果の最大化だ。
重箱の角からスープを啜ると、丸丼とは異なり流速と空気の混ざり具合が変化し、口の中に広がる風味が劇的に変わる。蓋付きの長方形構造は、器全体の熱伝導率と対流を絶妙にコントロールし、最後の一滴までスープの適温を維持する。視覚的なインパクトだけでなく、五感すべてでラーメンを味わい尽くすための工学的なアプローチが詰まっているのだ。