東京エレクトロンの真の強みは、半導体製造の「前工程」と呼ばれる極めて付加価値の高い分野で、複数の世界ナンバーワン製品を保有していることです。
代表的な製品が、ウエハー上に感光剤を塗布・現像するコータ・デベロッパです。この分野における同社の世界市場シェアは約90%と、事実上の独占状態を誇ります。さらに、極微細な回路を削り出すエッチング装置や、薄膜を形成する成膜装置、回路の導通を検査するプローバなどでも世界トップクラスのシェアを掌握しています。
グローバル競合である米アプライド・マテリアルズ(AMAT)や米ラムリサーチ、蘭ASMLと比較した場合、東京エレクトロンは「前工程の主要4分野(塗布現像・成膜・エッチング・洗浄)を包括的に網羅する総合力」で差別化を図っています。露光装置専業のASMLや特定工程に強いラムリサーチに対し、複数工程を一体で最適化できるソリューション提案力は、TSMCやサムスン電子、インテルといった世界大手半導体メーカーにとって極めて魅力的なパートナーとなっています。