1982年の第35回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された本作は、上映当時から熱烈な賛辞と激しい拒絶の双方を巻き起こしました。ストーリーの起伏を期待した批評家からは「自己満足的な映像の羅列」と批判された一方、映像美の極致を評価され、撮影監督ラウル・クタールに高等映画技術委員会賞が授与されています。
公開から数十年が経過した現在のレビューでは、映像表現の純度を極限まで高めた実験作としての再評価が定着しています。モーツァルトやフォーレのレクイエム、ラヴェルのピアノ協奏曲といったクラシック音楽が重層的にコラージュされる音響設計や、絵画と日常の境界を揺るがすカッティングなど、映画芸術の教科書として世界中のクリエイターに影響を与え続けています。